外資系投資銀行のエクセル仕事術「エクセルで『上書き保存』は事故のもと。では、どうするか?」を読んで

2015年5月23日

ダイヤモンドオンラインに連載されている熊野 整氏著の「外資系投資銀行のエクセル仕事術」の中に「エクセルで『上書き保存』は事故のもと。では、どうするか?」という記事が掲載されていました。
内容を抜粋すると

 エクセルで作業中、ファイルを上書き保存した直後に、計算ミスを見つけてしまった。元の計算に戻そうとしても、もう戻せない…そんな経験はありませんか?
エクセルファイルを保存する際、 [上書き保存] する人が多いようですが、これはやめたほうがいいです。その代わりに[名前を付けて保存]を行いましょう。ワードと違って、エクセルは過去の修正履歴を残せませんので、あとから履歴を見られるように、昔のファイルは全部残しておくほうがよいです。
作業が複雑になるほどミスが発生するリスクが上がりますので、だんだん改訂ペースが上がっていくわけですね。
ファイル名の付け方は、ファイルの名前と日付と番号を組み合わせたものにします。ファイルの名前にその日の日付を追加し、さらにアンダースコアを入れて番号を振っていきます。たとえば「Simulation_20150722_3」のようになります。最後の番号は、保存日の日付に続けて最後につける「1」「2」「3」の数字は改訂数を表します。
ちなみに、どれくらいのペースで「名前を付けて保存」をして改訂版ファイルを作成するかというと、筆者の場合はだいたい1時間エクセル作業すると1つ改訂版ファイルを作成します。ただし、どんどん複雑な計算になっていくと、そのペースは上がっていき、30分に1度、15分に一度、そして時には1作業ごとに改訂版ファイルを作成することもあります。
もうひとつ大事なことは、「old」フォルダーを作ることです。履歴の代わりに残す古いバージョンのエクセルはすべて、「old」フォルダーの中に入れてしまいます。そうすれば、どれが最新のファイルか迷うことはありませんし、間違って古いファイルで作業することもありません。

ということです。
しかし、企業のシステム管理者からするとこんな迷惑な話はありません。同じ内容のファイルをいくつも作られては、ファイルサーバーの容量がいくらあってもすぐに足らなくなってしまいます。
この場合、Excelの「バージョン管理」という機能を使用するのが適当でしょう。
また、親切なシステム管理者の場合、「シャドウコピー」を有効にしてくれているかもしれません。
「新旧のバージョンで保存先を変えれば間違って古いファイルで作業することもありません。」とありますが、旧ファイルを参照するために、新旧のファイルを同時に画面に出して作業をしていると結局どっちが最新かわからなくなったり、あるいは操作ミスで旧バージョンを更新してしまう可能性も十分あります。
似たファイルが増える分、こちらの方が事故になる可能性が高いと私は考えます。